台湾公演のご報告です。
国家戯劇院(台湾国立劇場)はこんな姿をしています。
ちょっとびっくり!!向かいには(と言っても遠いのですが、)国立音楽堂があります。
「あ〜ここは沖縄に近いんだなぁ」と言うことを、色遣いや建物の作り方を見ていると感じます。
ここは台湾民主公園(蒋介石のメモリアルパーク)の中にありますが、この門を入ると右に劇場、左に音楽ホールがある民主公園広場を進むと、また左右に大きな池のある中国式庭園を配置する民主大道の先に、台湾民主記念館(メモリアルホール)があります。
誕生日に着手し始め、生存年数と同じ89段の階段を上ったホールにブロンズの蒋介石像が鎮座している・・・らしかったです・・・
遠くて辿り着けませんでした・・・
青い瓦と大理石の白い壁は「青天白日」を表すそうですが、劇場の暖色とのコントラストがクールでした!
台湾のポスターはちょっと独特の雰囲気のするものでした。
古い映画のポスターのようなホワンとした雰囲気です。
Simon McburneyとComplisiteを漢字で表すとこうなるそうです!!
まるでオペラハウスの様ですね!!
4階まであるのですが、流石に4階に行くと傾斜がキツくて、その為に手すりがばっちりありました。
どうぞ、落ちないで下さいね・・・去年の私のように・・・
今年も散々皆に冷やかされましたが、去年、初日前のリハーサルであまりの暗さに加えて、袖の照明が目つぶしになって舞台から落ちて、ロンドンで入院してしまったんですよね・・・
でもそのシーンは変更になって、舞台つらに後ろ向きで歩くことは無くなったので今年は大丈夫でしたよ〜(^.^)
オケピを挟んでいるので最前列に居るサイモン、遠いですね〜
皆様気になっていらっしゃる字幕ですが、英語と中国語とダブルで同時に表示されます。
ロンドンよりもパリよりも一番リアルタイムで反応があったのがここ台湾で、きっと台詞の日本語の長さに比べ、シンプルに訳してあって分かりやすいのだろうな〜と思いました。
ロンドンとパリのちょうど間のような反応で、それがとても素直なので演じやすく、特にナレーションの涼子さんが一番感じられるのでしょうが、乗せられて芝居がやりやすいねと仰っていました!
御陰様でここ台湾でも即日完売で劇場側も驚いたようですが、サイモンは依頼があってから実に15年間も待たせての来訪だったそうです。皆様待ちに待って下さっていたのでしょうね・・・
劇場側のその気合いの入り方は素晴らしく、開演前にロビーでは谷崎や春琴抄についてレクチャーが行われていたそうです。
台湾公演3日間しかなかったのですが、結局千秋楽の前日までサイモンは駄目出しをして変更していました。流石です!!!
でも楽を観ずに家族のもとに帰って行ったので、少々皆ブーイング気味でしたが、そんなに急いだのにヒースローは豪雪で閉鎖、可哀想にウィーンで足止めでした・・・
3ヶ月と言うと1年の4分の1。それを3年間と言う長い時間を掛けて皆で創り上げて来た「春琴」。
サイモンは15年以上の構想時間を経ての実現化でしたが、もう身体の一部だと言っていました。
最強のメンバーと素晴らしい作品を育てて来たこの体験は、今後の私の人生の中でも3本の指に入る貴重なものとなることでしょう。そんなチャンスに出逢えたことに先ず感謝していますし、これだけ多くの方と思いを共有出来たことは本当に幸せなことだと思います。
でも、これは思い出ではありません。私の中に大きな栄養剤となって注ぎ込まれ、豊かな土壌を築き、この「春琴」を越える素晴らしい作品の芽を育てるための大きくて丈夫な礎となって一生存在し続けることは確実です。
また共犯者(complisite)として皆様とお会い出来るのを楽しみにしています!
本当に有難うございました・・・
日時: 12:53 | コメント (3) | トラックバック (0)
コメント
本当にお疲れ様でした。
私は最初の春琴を拝見して以来ですので、随分変わった所もあるのだろうなと毎回読む度に想像を膨らませております。
花帆さんにとても刺激を受けた一年でした。
私も制作に励みます!
来年もどうぞ宜しくお願い致します。
投稿者: nana | 2010年12月31日 10:56
去年キャストのどなたかが入院された…ような事はどこかで見たのですが
まさか花帆さんだったんですか!!しかも落ちたのですか?!
大きなお怪我ではなく本当に良かったですね(^^;)
さてさて今年も『春琴』楽しませていただきました♪
そして花帆さんのブログでロンドン、パリ、台湾…
と行ったことのない国を存分に楽しませていただき
感謝しています☆
今年もあとわずかですが楽しい年末を!
そしてまた来年も大活躍の一年でありますよう
心からお祈りしております(^^)
投稿者: みかん | 2010年12月31日 15:47
nanaさん
そうですね。初演とはまるで違う作品になりました。自分でも思い出せない位です。今回の稽古前にも去年のDVDを観たのですが、自分が何をやっていたのか思い出せない箇所が幾つもあり、愕然としました・・・
こちらこそnanaさんの作品から沢山のパワーを頂いています!!
またお会い出来るのを楽しみにしています♪
よいお年を・・・
みかんさん
流石に去年は言い出せずに居ましたが、もう時効かなと思って!しかも誕生日だったのに、まさか異国の地で検査漬けの挙句、点滴に繋がれているなんて思いもしませんでした(>.
ですが、昨年東京公演後に老佐助をなさっていた下馬二五七さんを亡くすと言うとても辛い思いをしました。
ロンドンで気丈に振る舞われ、東京公演もそんなにお具合が悪いことを誰も気が付かず、ご本人もそうだったようですが、最後の最後まで舞台に生きた方です。
今年の舞台もいつも傍で見守っていて下さったことでしょう。私が怪我無くすんだのも、きっと助けて下さっていたからだと思います。色々な思いの詰まった大切な春琴です。
まだまだアップしていない写真が沢山ありますので、追々ご紹介出来ればと思っています!お楽しみに♪
みかんさま、ご家族の皆様に取りましても来る年が素晴らしい年となりますように!!
投稿者: kaho | 2010年12月31日 20:10